X の看板のガソリンスタンドはクロッシング
X ロゴの正式名称は XING
X と大きく書かれたガソリンスタンドを見かけたことがあるでしょうか?
ガソリンスタンドといえば、ENEOS と apollostation が有名ブランドですが、Xロゴも、ガソリンスタンドのブランドです。
X ロゴのガソリンスタンドの正式名称は、XING :クロッシング と いいます。
XING は 大手商社兼松のプライベートブランドガソリンスタンド
XING (クロッシング)は、大手商社 兼松 系列のガソリンスタンドです。
兼松グループの石油事業は目立ちませんが、兼松エネルギー部や、小倉油槽所を運営する兼松油槽、エネルギー販売を行う兼松ペトロなどが取り組んでいます。
クロッシングは、兼松グループでガソリンスタンド運営事業を行っている、兼松ペトロが展開している独自ブランドです。
小規模なスタンドが多いが X KSD など複数個所運営している販売会社も
北海道から九州まで、XING系列販売店が運営するサービスステーションは約100ヶ所あります。
XING の Xロゴの近くに、KSD (京都スタンダード) のように販売会社のブランドが書かれていることもあります。
ENEOSや出光、コスモ石油などの石油元売会社配下のガソリンスタンドが多く存在していますが、中には兼松のような大手商社が運営するガソリンスタンドも古くから存在しているのです。
大手石油元売系列に属していないガソリンスタンドは、無印スタンド や プライベートブランドサービスステーション と呼ばれることもあります。
プライベートブランドのガソリンは品質が悪いって本当?
ガソリンには国の厳しい品質検査基準があるため心配なし
プライベートブランドのガソリンスタンドも、ガソリンを精製している石油元売会社から、ガソリンを仕入れて販売しているので、石油元売系列の販売店と同じガソリンです。
そもそも、ガソリンなどの揮発油は、揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)にもとづき、厳しい品質管理が行われているため、品質基準に満たないガソリンが販売されることがない仕組みになっています。
過去には、ガソリンに代わる燃料として、高濃度アルコール含有燃料が販売されていた時期もありましたが、法律が改正された2003年以降は販売されていません。
プライベートブランドを掲げているスタンドでも、ガソリンの品質にはまったく問題がないと思ってよいでしょう。
ガソリンそのものは大手と同じ
大手石油会社の製油所で作られたガソリンは、全国各地にある石油会社系列の大型タンクに保管されて、需要に応じてその都度ガソリンスタンドに輸送されています。
ところが、地域によっては、輸送コストと需要の観点から、複数の石油会社でタンクを共同利用している場合や、他社のタンクからガソリンを分けてもらっている場合もあります。
その場合は、A社とB社のガソリンが混ざっていたり、A社のタンクからB社のガソリンスタンドに納品されたりしていることになります。
これは、各社のガソリンの品質が高く、常に安定しているからできることで、他社の製品も自信をもって自社ブランドとして販売できるという信頼関係の証でもあります。
逆にいうと、どのブランドを掲げたガソリンスタンドでも、売られているのは同じ品質のガソリンであり、それを仕入れて販売しているプライベートブランドのガソリンスタンドも品質は変わらないということになります。
Xマークのガソリンスタンドが激安なのはなぜ?
クロッシングのガソリンは安く調達できる構造になっている
XINGは兼松ペトロ系列のガソリンスタンドです。
兼松グループは自社で製油所を持っていませんので、石油元売系列からガソリンを調達しています。石油製品を調達して、ガソリンスタンドや工場などの大口顧客に販売しているのが、エネルギー商社の兼松ペトロです。
エネルギー商社は、複数の石油元売からガソリンを調達しているため、大量仕入や在庫調整などを駆使して、その時々で最も安いガソリンを調達できる構造になっています。
一方で、石油元売の看板を掲げているガソリンスタンドは、あらかじめ決められた一定のルールで自動的に仕入れ価格が決まります。
クロッシング系列のガソリンスタンドは、エネルギー商社である兼松ペトロのノウハウで安く調達してきたガソリンを販売しているため、石油元売り系列よりも安い価格で販売できているのです。
クロッシングのスタンドは運営コストを下げる工夫がされている
クロッシング系列のガソリンスタンドは、徹底したコストダウンが図られています。
例えば、大手石油元売では当たり前になっている、共通ポイントカードやクレジットカードは、クロッシングにはありませんので、ポイントカード会社やクレジットカード会社に支払うコストがかかりません。
支払方法も、現金かクレジットカードまでで、電子マネーやバーコード決済は利用できないケースが多いので、決済端末の導入費用や決済手数料もかかりません。
また、車検やカーリースなどの付加サービスを行わず、ガソリンの販売に特化することで、最低限の人員で運用できる体制になっています。
さらに、テレビやラジオのCMはおろか、クロッシングのガソリンスタンドが検索できるホームページもないなど、コストダウンを徹底していることがうかがえます。
X のガソリンスタンドはおすすめできます
クロッシングのガソリンスタンドは安心して利用できます
クロッシングのガソリンスタンドは、全国100か所と少なく、広告宣伝もしていないため、怪しいと感じるのも仕方ありませんが、大手商社「兼松」系列なので安心して利用できます。
大手元売りと比較すると、省略されているサービスも多いですが、ガソリンの品質には問題ないため、給油を目的としているひとにはおすすめです。